大和当帰とは

当帰はセリ科の多年草で、奈良県を主とし、日本各地の薬園で栽培されてきました。根を「当帰」といい、歴代の本草書に収載されている著名な生薬で、日本において需要が多くあります。主に婦人薬として使用され、血の道症などに効果があり、当帰芍薬散などの処方が有名です。日本では、17世紀の中頃から大和地方に自生していた深山当帰系のものを大和地方や山城地方で栽培、当帰とに利用し、今日の大和当帰となったと考えられていこの当帰は栽培に手間がかかるため、近年は奈良と和歌山両県境にわずかに栽培されているだけでしたが、現在栽培拡大に向け取り組んでいます。

トウキ葉の活用

大和当帰葉には「ビタミンK」や、ミネラルなど様々な栄養成分が豊富に含まれていることが明らかになり、葉の有効成分も注目されるようになってきました。長年トウキの根は生薬として利用されてきましたが、それ以外の部分は使われていませんでした。平成24年より葉の部分が「非医」扱いとなったことから、現在はお野菜の一つとして食べていただけます。葉は深い緑色で、セロリのような香りが特徴的です。奈良県では生葉や乾燥粉末を料理のアクセントや香り付けの用途で活用する動きが広がり、葉を使った天ぷら・餃子・カレー・お好み焼き・お茶・調味料・ドレッシング・和菓子や洋菓子等、次々と考案されています。宇陀市でも、粉末を使った様々な商品開発や、メニュー開発を進めています。